生前贈与で取得した非上場株式を3000万円弱の金額で買い取らせた事例
ご相談の内容
父が同族会社を経営しており、生前贈与で株式をもらっていました。父が亡くなった後、兄が事業を承継していますが、配当も出ない株式を持っていても意味がないので、会社に株式の買取りを求めました。しかし、会社からの提示金額は全く納得できませんので、代理人として、株式の買い取り交渉をしてもらえないでしょうか。
当事務所の対応と結果
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受任後、会社に対し、株式買取りの話は一切しませんでした。第三者への売却を検討しているということで、まずは株主としての権利を行使し、株式評価をするための会計資料等を請求しました。
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しかし、会社から会計資料等が開示されなかったため、裁判所に会計帳簿閲覧訴訟を提起しました。
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訴訟において、逆に会社側から株式買取りの提案があり、最終的に、当初の提示金額の2倍以上である3000万円弱の金額で株式を売却できました。
解決のポイント
非上場株式は、上場株式とは異なり、市場で売却できないため、現金化するのが困難です。会社に売却するのが一番いいのですが、普通に売却しようとすると買い叩かれてしまいますので、交渉の仕方を工夫する必要がありました。
第三者への売却をちらつかせながら、会計帳簿閲覧請求訴訟という「からめ手」を使い、会社側から株式買取りの提案をさせる方向に持っていったことが解決のポイントとなりました。