遺留分侵害額請求

遺留分は、法律で保障された、相続人が最低限受け取れる取り分です。遺言や生前贈与によってこの取り分を侵害されている場合、侵害している相続人に対して、その分をお金で請求できます(遺留分侵害額請求)。

とはいえ実際には、遺産の評価や生前贈与の有無などで意見が対立し、請求しただけでは簡単に支払われないのが実情です。当事務所は、法と証拠に基づいて、あなたの遺留分を金銭で取り戻すことを目指します。

遺留分は、請求しただけでは支払われないことが多い

遺留分は法律で認められた権利ですが、相手が素直に支払うとは限りません。次のような点で対立が生じます。

  • 遺産の範囲(何が遺産か、把握していない財産がないか)
  • 不動産や非上場株式などの評価額
  • 生前贈与の有無(相手が受けた生前贈与は、原則として遺留分の計算に加算されます)

これらを当事者同士で言い合っても、解決は遠のきます。どの財産をどう評価し、どの証拠で裏付けるかが、適正な金額を取り戻す近道です。

このようなご相談をお受けしています

  • 遺言や生前贈与で取り分を侵害された側として、遺留分を取り戻したい
  • 法律で保障された最低限の取り分を、お金できちんと回収したい
  • 感情論ではなく、数字と証拠に基づいて淡々と解決したい

なお、この手続は、遺言が有効であることを前提に、遺留分を金銭で取り戻すものです。遺言そのものの無効を争うものではありません。

弁護士が果たす役割

侵害された遺留分を金銭で取り戻すために、弁護士は具体的に次のような仕事をします。

「遺留分侵害額」を正確に計算する

取り戻せる金額は、遺産の総額、相手が受けた生前贈与、債務などをもとに計算します。特に、相手が受けた生前贈与(特別受益)をどこまで計算に取り込めるかで、取り戻せる金額は大きく変わります。弁護士は、これらを法律に沿って積み上げ、請求できる金額を正確に算定します。

「評価額」の対立で、根拠をもって反論する

遺産に不動産や非上場株式が含まれると、その評価額をめぐって対立します。相手は遺留分を抑えたいので、できるだけ低く評価しようとします。弁護士は、評価方法の選択や補正に踏み込んで、あなたに有利な評価を主張し、相手の低い評価に反論します。

隠れた「生前贈与」を、調査して立証する

相手が生前に多額の贈与を受けていても、相手から進んで開示されることは多くありません。弁護士は、金融機関から口座の取引履歴を取り寄せるなどして贈与の痕跡を調査し、証拠で裏付けて計算に取り込みます。

親族相手の「お金の話」を代わりに引き受ける

遺留分侵害額請求は、多くの遺産を得た相続人にお金を請求する話です。言い出しにくい交渉も、まとまらなかった場合の調停・訴訟も、代理人として弁護士がすべて引き受けます。訴訟は法と証拠がすべての世界ですので、法的主張と証拠による裏付けを重視して対応します。

遺留分侵害額請求の進め方

事案によって前後しますが、当事務所では通常、次のように進めます。相続人の調査や遺産の調査は、同時並行で行うことも多くあります。

STEP

法律相談でご事情を伺う

来所またはウェブ会議でご事情を伺い、考えられる方針や手続の流れをご案内します。初回で方針が固まらない場合は、継続のご相談になることもあります。

STEP

委任契約の取り交し

お引き受けする場合は、弁護士委任契約を取り交わします。戸籍謄本や不動産登記簿などの資料をお預かりし、正式に代理人としての業務を開始します。

STEP

相続人の把握・確定

ご自身の遺留分割合を把握するため、代襲相続人や養子なども含めた相続人全員を確定します。戸籍謄本を確認し、不足があれば追加で取得します。必要に応じて、法務局で法定相続情報一覧図を作成します。

STEP

遺産の調査・確定

遺留分侵害額を算定するため、遺産を調査・確定します。遺言に具体的な遺産が記載されていればそこから調査でき、遺言執行者がついていれば遺産目録の交付を求めます。他の相続人が遺産の内容を開示しない場合は、調停を申し立て、その手続の中で開示を求めることも検討します。

STEP

生前贈与の調査

相手が被相続人から生前贈与を受けていれば、原則として遺留分に加算されます。生前贈与の可能性がある場合は、金融機関から口座の取引履歴を取り寄せるなどして、痕跡がないか調査します。振込みが確認できた場合は、相手に事情を確認したり、銀行から振込依頼書の写しを取得したりして、生前贈与の有無を判断します。

STEP

請求・交渉

調査・検討の結果に基づき、相手に遺留分の支払いを請求します。相手の反論については根拠と妥当性を検討し、必要に応じて再反論します。交渉が平行線になりそうな場合は、訴訟になった場合の見通しを踏まえて落とし所を探り、納得できる解決になりそうであれば合意書を取り交わします。

STEP

調停・訴訟

交渉で解決できない場合は、家庭裁判所に遺留分調停を申し立てるか、地方裁判所に訴訟を提起します。どちらを選ぶかは事案によりますが、話し合いが困難な場合には、いきなり訴訟を提起することもあります。特に訴訟は法と証拠がすべての世界ですので、法的主張と証拠による裏付けを重視して対応します。

弁護士費用

遺留分侵害額請求(請求する側)の弁護士費用は、以下のとおりです(弁護士費用の詳細はこちら)。

着手金報酬金
30万円
(税込30万円)
経済的利益が300万円以下の場合
 経済的利益×20%
 (税込:経済的利益×22%)

・経済的利益が300万円を超え、3000万円以下の場合
 経済的利益×10%+30万円
 (税込:経済的利益×11%+33万円)

・経済的利益が3000万円を超える場合
 経済的利益×5%+180万円
 (税込:経済的利益×5.5%+198万円)

請求額によって着手金が変わる事務所が多いなか、当事務所は着手金を定額にしています。また、調停や訴訟に移行しても追加の着手金は頂戴しません。手続の段階に応じて費用が膨らむことがないため、その時々で最適な手続を選び、遺留分の請求を前に進められます。

報酬金は、得られた経済的利益に応じて頂戴します。取り戻したお金の中からお支払いいただくケースがほとんどですので、見通しを持ってご依頼いただけます。

法律相談のご案内

遺留分侵害額請求について弁護士に依頼するかどうかは、まず法律相談でご検討ください。ご相談では、お話を伺ったうえで、考えられる方針と解決の見通しをご説明します。

ご相談の流れ・費用・お申し込み方法は、法律相談の流れをご覧ください。