「説明と違う」遺産分割協議書は無効にできるか──通謀虚偽表示・錯誤の主張を退けた事例|東京地判平成28年10月19日

判例のポイント

遺産分割協議書に自ら署名し、実印を押した後で、「説明された内容と違っていた」として協議の無効や取消しを主張しても、簡単には認められません。本判決は、「葬儀費用等の支払のため、預金口座の名義変更に必要な書類だと説明された」との相続人の主張に対し、協議書の表題・記載内容、署名押印に至る経緯、署名者の経歴等を踏まえて、通謀虚偽表示による無効と錯誤による取消しのいずれも否定した東京地裁の裁判例です。署名押印済みの遺産分割協議書の効力を争う場面でも、守る場面でも、見通しを立てる際の参考になります。なお、本件の準拠法は被相続人の本国法であるB国民法であり(判決文では「B」と匿名化されています)、錯誤の効果も、判決当時の日本民法(改正前民法95条)の「無効」ではなく「取消し」の構成で争われています。

目次

判例情報

  • 裁判所:東京地方裁判所
  • 判決日:平成28年10月19日
  • 事件番号:平成26年(ワ)第2823号
  • 関連条文:法の適用に関する通則法36条・38条3項/B国民法87条1項本文(通謀虚偽表示)・88条1項本文(錯誤)

事案の概要

本件は、B国出身の被相続人の百日法要後に開かれた親族会で、相続人全員が署名押印した遺産分割協議書(日本国内の全遺産を妻が相続する内容)について、三男が「口座の名義変更のための書類と説明された」と主張し、通謀虚偽表示による無効または錯誤による取消しを求めた事案です。

登場人物

  • A(被相続人):B国の出身。医師であり事業家として、一代で地域最大の総合病院を築きました。平成24年6月25日死亡。
  • X(三男・原告):日本で医療法人の理事長を務めています。本件協議書の無効・取消しを主張しました。
  • Y2(妻・被告):本件協議書により、日本国内の遺産を取得しました。
  • Y1(二男・被告):医療法人社団の理事長。本件土地の持分をY2から買い受けました。
  • Y3(長男・被告):B国で病院を承継しています。
  • Y4(四男・被告):被告でありながらXの主張に同調しました(判決文ではXとY4を併せて「原告ら」と表記しています)。
  • Y5・Y6(五男・六男・被告):Y1とともに診療所を運営しています。
  • D:Aと旧知の間柄で、日本にあるAの財産を管理していた人物。親族会で遺嘱(被相続人が残した書面)を読み上げました。
  • E弁護士:Aの公正証書遺言で遺言執行者に指定された弁護士。
  • F税理士:親族会で本件協議書を配布し、説明した税理士。

時系列

  • 平成23年6月24日:Aが公正証書遺言を作成(経営していた資産管理会社の株式と同社への貸付金をY1・Y5・Y6に各3分の1の割合で相続させる内容。E弁護士を遺言執行者に指定)
  • 平成24年6月25日:A死亡
  • 平成24年9月23日:百日法要・偲ぶ会の後、Aの自宅で親族会。相続人ら全員が本件協議書に署名押印
  • 平成24年9月26日・27日:XがF税理士・E弁護士に連絡し、印鑑証明書の用途確認や協議書の返却を要求。X訴訟代理人弁護士もF税理士に照会文書を送付
  • 平成24年12月4日:Y2が本件土地のA持分2分の1につき相続を原因とする所有権移転登記
  • 平成24年12月26日:Y2からY1への売買を原因とする所有権移転登記
  • 平成24年12月27日付・平成25年1月9日付:X訴訟代理人弁護士がY1・Y5・Y6・Y4に「ご照会及びご通知」と題する文書を送付(同月28日・同月15日に各到達)
  • 平成26年:X提訴
  • 平成28年10月19日:本判決(請求棄却)

経緯

Aは、B国で産婦人科医院を開設し、地域最大の総合病院に育て上げた人物です。子らを日本で教育するため家族を日本に移住させ、長男Y3を除く子らは日本で生活し、X・Y1は医療法人の理事長を務めるなど、いずれも医師等として自立していました。Aは生前、B国で取得した不動産を子らにほぼ平等に贈与していたほか、日本国内にも合計約10億円の預貯金・有価証券を相続人ら名義で残しており、X・Y4名義分はそれぞれ約1億円に上りました。なお、B国の民法では、相続人ら(妻と子ら6人)の法定相続分はいずれも7分の1です(参考までに、日本民法であれば妻2分の1・子ら各12分の1となります)。

平成24年9月23日、Aの百日法要と偲ぶ会が行われた後、Aの自宅で親族会が開かれました。相続人らは事前に「実印と印鑑証明書3通を持参するように」との連絡を受けており、XとY4も実印等を持参して出席しています。親族会の冒頭、XはE弁護士に対し、なぜ弁護士が同席するのかと異議を述べましたが、身分証明書の提示を受けて同席を了承しました。会では、まずDがAの残した遺嘱3通を読み上げました。そこには、不動産は登記簿の名義人のものとし、分配残余は残された父母が分配処理する、といった内容が記載されていました。続いてE弁護士が公正証書遺言の写しを配ってその内容を説明し、最後にF税理士が本件協議書を各人に配布して読み上げ、日本にあるAの財産をY2に相続させる内容であることを説明しました。相続人らは異議を述べることなく、協議書3通にそれぞれ住所氏名を自書し、実印を押印しました。

ところが、その数日後からXはF税理士らに印鑑証明書の用途確認や協議書の返却を求めはじめ、同年12月から翌年1月にかけて、X訴訟代理人弁護士がY1・Y4・Y5・Y6に対し、署名押印の経緯への疑問と遺産調査の意向などを記載した「ご照会及びご通知」と題する文書を送付しました。他方、Y2は本件協議書に基づき、本件土地のA持分2分の1について相続登記をしたうえでY1に売却し、預貯金等合計2億7159万2989円を取得しました。

そこでXは、本件分割協議が通謀虚偽表示により無効、または錯誤により取り消されたと主張して、①協議に基づく合意の無効確認、②Y1に対する本件土地持分14分の1(法定相続分7分の1の半分)の真正な登記名義の回復を原因とする所有権一部移転登記手続、③Y2に対する不当利得3879万8998円(取得預貯金等の7分の1)と遅延損害金の支払を求めて提訴しました。

争点

争点1:遺産分割協議は通謀虚偽表示により無効か

──相続人全員が、協議書記載の内容で合意する意思がないのに、通謀して合意したかのように装ったといえるか。

X側(X・Y4)の主張:親族会でF税理士から、「葬儀費用や税金が多額に上り直ちに支払う必要があるため、緊急にA名義の預金口座をY2名義に書き換える必要がある書面だ」との説明を受けて署名押印した。相続人らは、日本にある遺産の管理を一旦Y2に委ね、葬儀費用等を支出した後に改めて遺産分割協議を行う意思であり、協議書記載の内容で合意する意思はなかった。したがって、本件分割協議はB国民法87条1項本文(通謀虚偽表示)により無効である。

Y2側(Y2・Y1・Y5・Y6)の主張:相続人らは、遺産の分配について話し合うため実印と印鑑証明書を持参するよう事前に連絡を受けて集まり、F税理士から協議書の交付を受け、遺産をY2に相続させる内容であることの説明を受けたうえで署名押印した。協議書には不動産も記載されており、原告らの経歴からすれば内容を理解できないはずがない。Y2は名門の出で自身も多額の財産を有しており、葬儀代等の支払のために預金名義を変える必要もない。本件分割協議は相続人ら全員の真意に基づく合意である。

争点2:錯誤による取消しは認められるか

──Xは「法要等の費用支払のために必要な書類だ」「後日、真実の遺産分割協議がある」と誤信して署名押印したといえるか。また、取消しの意思表示はあったか。

X側の主張:F税理士から「明日高額な支払が生じ、A名義の銀行口座を書き換える必要があるので、回覧する書面に署名捺印をもらいたい」旨の説示を受け、口座をY2名義に変更しなければ法要等の費用を支払えないと誤信した。また、Dの「事後報告を完全にしてください。書き換えた通帳と支払に関する書面を開示してください」という発言に誰も反対しなかったことから、後日、真実の遺産分割協議があるものと誤信した。この錯誤がなければ合意することはなかったから、B国民法88条1項本文により意思表示を取り消すことができ、F税理士宛の照会文書または各相続人宛の「ご照会及びご通知」と題する文書により取消しの意思表示をした。

Y2側の主張:相続人らは真意に基づき署名押印したのであり、本件分割協議は錯誤に基づくものではない。仮に錯誤に基づくとしても、Xには過失がある。また、Xは取消しの意思表示をしていない。

裁判所の判断

判旨の要約

  • 結論:通謀虚偽表示による無効も、錯誤による取消しも認められない。Xの請求はいずれも棄却。
  • 理由:協議書の表題・記載内容と署名押印に至る経緯からすれば、相続人らは協議書記載の内容の合意をする意思を有していたと認められ、これに反するX側の主張事実は認定できないから。

なお、裁判所はまず前提として、当事者の多くが日本に居住し、日本にある財産についての紛争であることから日本の裁判所の国際裁判管轄を認めたうえで、被相続人の相続に関する法律関係には、法の適用に関する通則法36条を適用し、同法38条3項を準用して、B国民法を適用するのが相当としました。準拠法は争点として争われたものではなく、判断の前提として整理されています。

判決文の引用

裁判所はまず、X側の主張に沿う証人Dの供述について、Aが経営していた資産管理会社の社員でなくなったY4を自らの経営する会社の社員として受け入れるなどY4を擁護する関係にあること、協議書への署名押印の場面についての記憶が曖昧で前後していることなどから、「証人Dの供述は自らの真摯な記憶に基づくものとはいえない」として信用性を否定し、X側の供述等のみでは主張事実を認定できないとしました。

そのうえで、仮にF税理士から主張のような発言があったとしても、次のとおり判示しています。

本件協議書は、「遺産分割協議書」との表題が記載された上で、「被相続人は平成24年6月25日に死亡したので、相続人らは、被相続人の遺産につき次の通り相続することを協議し全員が承認した」旨記載され、日本国内における被相続人名義の預貯金、本件土地の被相続人持分2分の1及びその他日本国内における被相続人の財産を被告Y2が相続することが記載されており…、原告らは、上記の記載がされた本件協議書に署名押印しているのであるから、上記のようなF税理士の発言があったとしても、再度遺産分割協議がされるものと考えて、署名押印したとは認められない。原告らは、学歴と社会人経験を備えた成人であること…、被相続人の法要等が終わった後に開催された相続人らが一同に会する親族会に実印と印鑑証明書を持参して出席し…、原告がE弁護士の出席に異議を唱えるなどしているのであるから…、被相続人の遺産についての協議が行われることは予想していたと認められること、本件協議書の写しの交付を受けた上で、本件協議書3通に、それぞれが住所氏名を自筆で書き、実印を押印したこと…からすると、原告らが本件協議書の内容を読まず、又は、その内容を理解せずに署名押印したとも認められない。

錯誤の主張についても、この認定を引用しつつ、次のとおり判断しました。

…本件分割協議の対象は不動産も含まれていることが明示されているのであるから、原告が法要等の支払のために本件分割協議をしなければならないなどと誤信したり、後日、真実の遺産分割協議があるものと誤信したりしたとは認められない。

判例の考え方

本判決の判断構造は、次の4点に整理できます。

第1に、二段構えの認定手法です。裁判所は、まずX側の主張事実(F税理士の発言)を裏付ける証人Dの供述の信用性を、Y4との利害関係と記憶の曖昧さから否定し、次に「仮に発言があったとしても」協議書の記載と署名押印の経緯から合意意思は否定できない、という仮定的判断を重ねました。

第2に、処分文書としての協議書の記載の重みです。「遺産分割協議書」という表題、被相続人の死亡日、対象財産(預貯金・土地持分2分の1・その他日本国内の財産)、「相続することを協議し全員が承認した」との文言が明記された書面に署名押印した以上、記載どおりの合意意思があったと強く推認されます。「再協議があると思っていた」という弁解は、この記載の前では通りませんでした。

第3に、署名状況と署名者の属性の積み重ねです。学歴と社会人経験を備えた成人であること、法要後の親族会に実印と印鑑証明書3通を持参して出席したこと、XがE弁護士の同席に異議を唱えたこと(遺産についての協議が行われると予想していたことの表れ)、協議書の写しの交付を受けたうえで3通に自書・実印押印したこと──これらが「読まずに、理解せずに署名した」との主張を排斥する事情として機能しています。

第4に、誤信の合理性に関する周辺事情の検証です。裁判所は、親族会で先に読み上げられた遺嘱に父名義の財産は母(Y2)に処分を任せる意向が記載されており、「本件協議書の内容は上記被相続人の意向に沿うもの」であること、Y2が十分な資力を有しており法要費用を支払えないとは考え得ないことも挙げて、誤信の主張を退けました。さらに、仮に錯誤があったとしても「原告には過失があるから、錯誤による取消を主張することはできない」とし、取消しの意思表示についても、F税理士宛の文書は相続人宛でないうえ、各文書の内容は「事実の照会又は原告が被相続人の遺産について調査を行うことの連絡に留まり、本件分割協議を取り消す意思表示を含むものとはいえない」と、幾重にも理由を重ねて主張を排斥しています。

結論に至る処理

裁判所は、本件分割協議の無効確認請求(請求①)を理由がないとして棄却し、協議の無効を前提とするY1への所有権一部移転登記請求(請求②)とY2への不当利得返還請求(請求③)も、前提を欠くためいずれも棄却しました。訴訟費用はXの負担とされています。

判例の射程

本判例の射程について、判決文の表現に即して整理します。

地方裁判所による事例判断であること

本判決は、本件協議書の記載内容、親族会の経緯、署名者の経歴といった具体的事実関係に基づく事例判断です。署名押印済みの遺産分割協議書について無効・取消しの主張が常に認められないという一般的規範を立てたものではありません。

適用されたのは外国法(B国民法)であること

本判決が適用したのは、通則法36条・38条3項の準用を経たB国民法87条1項本文・88条1項本文であり、日本民法94条(通謀虚偽表示)・95条(錯誤)の解釈を示したものではありません。

「仮に発言があったとしても」という仮定的判断であること

F税理士の発言の有無自体は、証拠上認定できないとされたにとどまり、確定的に認定されたわけではありません。本判決は、仮に発言があったとしても協議書の記載と署名押印の経緯から合意意思が認められるとしたものであり、税理士等の説明義務や説明内容の当否について判断したものではありません。

取消しの意思表示の判断は本件文書の記載に即したものであること

照会や調査の連絡にとどまる文書では取消しの意思表示と認められないとした部分は、本件各文書の具体的な記載内容に基づく判断です。どのような記載があれば取消しの意思表示と認められるかの一般的基準を示したものではありません。

実務での使い方

本判例は、署名押印済みの遺産分割協議書をめぐり、「説明と違う」「こんな内容とは知らなかった」という主張の当否が争われる場面で、攻める側・守る側の双方が見通しを立てる出発点にできる裁判例です。

使える場面

典型は、特定の相続人(本件では配偶者)に遺産を集中させる内容の協議書に署名押印した相続人が、後になって「事務手続のための書類と説明された」と主張して効力を争う場面です。法要後の親族の集まりで、専門家が用意した書類に一斉に署名押印するという光景は争族の現場で繰り返し現れますが、本判例は、そのような協議の効力が協議書の記載内容と作成経緯に照らして維持された具体例として機能します。

無効・取消しを主張する側

まず押さえるべきは、署名押印済みの処分文書の壁です。協議書の表題・記載が明確で、署名者が判断能力に問題のない成人であり、実印持参・写し交付という経緯まで揃っている場合、「読んでいない」「理解していない」という主張だけでは通らない、というのが本判決の示す現実的な見通しです。受任段階でご依頼者に伝える際の素材になります。

そのうえで主張を組み立てるなら、説明内容を裏付ける客観的な証拠の確保が出発点になります。録音、メールやメッセージのやり取り、利害関係のない立会人の証言などです。本件では、利害関係のある証人の曖昧な供述と、署名押印後の照会文書しかなく、いずれも決め手になりませんでした。

また、日本法の事案で錯誤取消し(民法95条)を主張する場合、取消しの意思表示の明確化が不可欠です。本判決が、事実の照会や調査の連絡にとどまる文書では取消しの意思表示にあたらないとした点は反面教師になります。「本件遺産分割協議における意思表示を取り消す」ことを明記した通知を、相手方となる相続人全員に到達させ、追認可能時から5年(行為時から20年)の期間制限(民法126条)にも留意することになります。

協議の有効性を守る側

協議の有効性を守る側は、本判決が拾い上げた事情をそのまま主張立証の柱にできます。すなわち、実印・印鑑証明書持参の事前連絡があったこと、弁護士・税理士など専門家が同席したこと、協議書の読み上げと写しの交付がされたこと、署名者の学歴・職業経験、被相続人の生前の意向(遺言・遺嘱等)と協議内容との整合性、取得者の資力等からみた協議内容の経済的合理性、そして相手方の事後の行動(異議の時期・態様)です。本件では、これらの積み重ねが「真意に基づく合意」の認定を支えました。

立証上のポイント

本件で証人Dの供述が排斥された理由は、Y4を自社の社員として受け入れるという利害関係と、肝心の署名押印場面についての記憶の曖昧さでした。証人の選定にあたっては、当事者との利害関係の有無と、核心部分の記憶の具体性を事前に見極める必要があることを、本件は示しています。

また、紛争予防の観点では、本件協議書の作りそのものが参考になります。表題の明記、死亡日の特定、対象財産の特定、全員承認の文言、読み上げ、写しの交付、専門家の同席──これらは、後日「知らなかった」と言わせないためのチェック項目として、協議書作成実務にそのまま活かせます。

併せて検討すべき周辺論点

第1に、渉外相続の準拠法です。被相続人が外国籍の場合、通則法36条により相続は被相続人の本国法によります。本件のように法定相続分が日本法と異なることがあり(本件では妻と子ら6人が各7分の1)、事件の入口で準拠法の確認が欠かせません。

第2に、日本法で構成する場合の条文です。同種の主張は日本法の事案では民法94条・95条によることになりますが、錯誤の効果は平成29年改正(令和2年4月1日施行)の前後で「無効」から「取消し」に変わっています。本件はB国民法の規定により取消構成が採られた事案であり、日本法の改正前事案にそのまま重ねられない点に注意が必要です。

第3に、協議のやり直しという選択肢です。署名押印済みの協議に不満がある場合、無効・取消しの主張のほかに、相続人全員の合意により協議を解除して再協議する途もあります(本判決が扱った論点ではありません)。

第4に、財産がさらに移転している場合の処理です。本件では協議に基づきY2が取得した土地持分がY1に売却されていましたが、協議自体が有効とされたため、協議が無効とされた場合の第三取得者との関係は判断されていません。無効・取消しを主張する側は、登記や処分の進行を見据えた保全の要否も早期に検討することになります。

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