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遺産分割協議で使途不明金を追及し、法定相続分以上の遺産を取得した事例

ご相談の内容

父が亡くなったので遺産分割をする必要があるのですが、相続税申告のために他の相続人から通帳を確認させてもらったところ、不自然な払戻し多数があることが分かりました。親と同居していた兄に説明を求めましたが、納得できる回答は得られていません。ただ、遺産分割協議が完全に止まっていますので、引き続き使途不明金を追及しつつ、遺産分割協議をまとめてもらえないでしょうか。

当事務所の対応と結果

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代理人として改めて使途不明金について説明を求めましたが、知らないの一点張りで、遺産分割協議を難航しました。

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話し合いでの解決を諦め、メイン論点である使途不明金に関して、損害賠償請求訴訟を起こしました。

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訴訟でも、双方、主張立証を繰り返しましたが、最終的に、訴訟外で遺産分割協議を成立させることを条件として、訴訟ではある程度の金額を支払うという和解を成立させました。

解決のポイント

使途不明金の請求は、理論的には遺産分割とは別の手続きで行う必要があります。遺産分割調停でも話し合いの対象にはできますが、まとまらなければ、せっかく申し立てた調停を取り下げ、別途訴訟を起こすことになります。本件は、遺産分割調停でまとまる見通しが立たなかったため、遺産分割を後回しにし、先に使途不明金の訴訟を起こすことにしました。

相手は遺産分割の方を何とかしたいと思っていることを察知し、それを逆手に取り、訴訟では妥協させたことが解決のポイントとなりました。