判例解説– category –
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【判例解説】遺産共有持分と他の共有持分が併存する場合に「共有物分割→遺産分割」の順で処理すべきと判断した事例(最高裁平成25年11月29日判決)
判例の基本情報 裁判所:最高裁判所 判決日:平成25年11月29日 事件番号:平成22年(受)第2355号 事件名:共有物分割等請求事件 結論:一部上告棄却・一部上告却下 結論 相続人以外の第三者が混在する共有不動産は、まず共有物分割で共有関係を解消し、そ... -
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【判例解説】遺産分割が終わっていない相続預金の持分を差押え、準共有物分割で取得することを認めた事例(東京地裁令和3年11月19日判決)
判例の基本情報 裁判所:東京地方裁判所 判決日:令和3年11月19日 事件番号:令和2年(ワ)第1204号 事件名:準共有物分割請求事件 結論:認容 結論 本判決は、相続人の法定相続分に対する差押え・譲渡命令で持分を取得した第三者が、準共有物分割で「自分... -
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【判例解説】日付の訂正に形式不備があっても、遺言を有効と判断した事例(東京地裁平成19年7月12日判決)
30秒で要点 結論:自筆証書遺言の「日付の訂正」は、方式が一部欠けても、事情次第では有効と判断され得る。理由:訂正の外形と遺言者の意思が明確で、公平を害さない特段の事情が揃っているため。注意点:あくまで例外的判断。通常は「変更箇所の指示・変... -
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【判例解説】意思能力を欠く被相続人に遺言を作成させた行為を「遺言書の偽造」とし、相続欠格と判断した事例(広島高裁平成14年8月27日判決)
判例の基本情報 裁判所:広島高等裁判所 判決日:平成14年8月27日 事件番号:平成13年(ネ)第24号 事件名:土地所有権確認請求控訴事件 結論:控訴棄却・予備的請求棄却(原判決維持) 結論 遺言者が意思表示できない状態を利用して相続人が公正証書遺言... -
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【判例解説】認知症で認知機能が低下していても、遺言の内容が単純であることを理由に、遺言公正証書を有効とした事例(東京地裁令和6年5月27日判決)
30秒で要点 結論:認知症の診断があっても、遺言の内容と法的効果を理解できる程度の判断力があれば遺言は有効となり得る。理由:本件では遺言内容が「全財産を二女に相続させる」等の単純な内容で、作成当時の認知機能低下はあっても遺言能力(遺言の内容... -
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【判例解説】譲渡制限株式の評価において市場性がないことによる減価を認めた事例(最高裁令和5年5月24日決定)
30秒で要点 結論:譲渡制限株式の売買価格決定(会社法144条2項)では、DCF法で算定した評価額から非流動性ディスカウント(市場性がないことによる減価)を行うことができる。理由:同手続の目的は「当事者間の公正な取引価格の設定」であり、非上場株式... -
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【判例解説】共同相続人が相続不動産を長年独占的に使用しても時効取得しないとした事例(大阪高裁平成29年12月21日判決)
30秒で要点 結論:共同相続人の一人が相続不動産を長年独占的に使い、賃料を得て税金を負担していても、それだけでは取得時効は原則成立しません。理由:相続で取得した占有は、他の相続人の持分については「所有の意思(自分のものとする意思)」が権原上... -
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【判例解説】遺産分割協議書は通謀虚偽表示や錯誤により無効との主張を否定した事例(東京地裁平成28年10月19日判決)
30秒で要点 結論:百日法要後の親族会で作成・署名押印した遺産分割協議書は有効とされ、原告の無効確認等の請求は棄却。理由:本件の遺産分割協議書は、「遺産分割協議書」と明示し、日本の預貯金と土地持分等を配偶者が相続する内容。実印・印鑑証明持参... -
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【判例解説】遺産の全貌を知らされずに署名した遺産分割協議を無効とした事例(東京地裁平成27年4月22日判決)
判例の基本情報 裁判所:東京地方裁判所 判決日:平成27年4月22日 事件番号:平成25年(ワ)8188号 事件名:不当利得返還等請求事件 結論:一部認容・一部棄却。二つの遺産分割協議は、いずれも要素の錯誤により無効。 結論 本判決(東京地裁平成27年4月22...
