判例解説– category –
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【判例解説】遺言執行者が遺産目録の交付等をしない場合に損害賠償請求を認めた事例(東京地裁平成19年12月3日判決)
判例の基本情報 裁判所:東京地方裁判所 判決日:平成19年12月3日 事件番号:平成18年(ワ)第23616号 事件名:損害賠償等請求事件 結果:一部認容(各25万円+遅延損害金) 結論 遺言執行者は、遺留分がない相続人にも相続財産目録の交付と適宜の説明・報... -
【判例解説】名義株にも民法163条の取得時効が成立し得ると判断した事例(東京地裁平成21年3月30日判決)
判例の基本情報 裁判所:東京地方裁判所 判決日:平成21年3月30日 事件番号:平成17年(ワ)19332号 事件名:株式持分確認請求事件 結論:一部認容・一部棄却(控訴) 結論 東京地裁は、株式(株主権)が民法163条の「所有権以外の財産権」に含まれ、取得... -
【判例解説】「終身の配偶者居住権」を遺産分割審判で認めた事例(福岡家裁令和5年6月14日審判)
判例の基本情報 裁判所:福岡家庭裁判所 言い渡し日:令和5年6月14日 事件番号:令和5年(家)4017号 事件名:遺産分割申立事件 結論:申立て認容・確定 結論 配偶者居住権は、遺産分割審判でも、「配偶者の生活維持に特に必要」であれば、終身で付与され... -
【判例解説】名義株を遺産と認めるには「自己資金で取得したことの立証」が必要と判断した事例(東京高裁平成24年2月8日判決)
判例の基本情報(正確表記) 裁判所:東京高等裁判所 判決日:平成24年2月8日 事件番号:平成21年(ネ)第2596号 事件名:株式持分確認請求控訴事件 結論:原判決取消、主位的請求却下、予備的請求棄却 結論 東京高裁は、第三者名義の株式を故人の借名株=... -
【判例解説】被相続人とその兄弟姉妹の共通する親の直系卑属でない者は被相続人の兄弟姉妹を代襲相続できないとした事例(最高裁令和6年11月12日判決)
判例の基本情報 裁判所:最高裁判所 判決日:令和6年11月12日 事件番号:令和5年(行ヒ)第165号 事件名:不動産登記申請却下処分取消請求事件 結論:破棄自判。登記官による不動産登記法25条4号(申請権限なし)却下を有効としました。 結論 被相続人とそ... -
【判例解説】遺産共有持分と他の共有持分が併存する場合に「共有物分割→遺産分割」の順で処理すべきと判断した事例(最高裁平成25年11月29日判決)
判例の基本情報 裁判所:最高裁判所 判決日:平成25年11月29日 事件番号:平成22年(受)第2355号 事件名:共有物分割等請求事件 結論:一部上告棄却・一部上告却下 結論 相続人以外の第三者が混在する共有不動産は、まず共有物分割で共有関係を解消し、そ... -
【判例解説】遺産分割が終わっていない相続預金の持分を差押え、準共有物分割で取得することを認めた事例(東京地裁令和3年11月19日判決)
判例の基本情報 裁判所:東京地方裁判所 判決日:令和3年11月19日 事件番号:令和2年(ワ)第1204号 事件名:準共有物分割請求事件 結論:認容 結論 本判決は、相続人の法定相続分に対する差押え・譲渡命令で持分を取得した第三者が、準共有物分割で「自分... -
【判例解説】日付の訂正に形式不備があっても、遺言を有効と判断した事例(東京地裁平成19年7月12日判決)
30秒で要点 結論:自筆証書遺言の「日付の訂正」は、方式が一部欠けても、事情次第では有効と判断され得る。理由:訂正の外形と遺言者の意思が明確で、公平を害さない特段の事情が揃っているため。注意点:あくまで例外的判断。通常は「変更箇所の指示・変... -
【判例解説】意思能力を欠く被相続人に遺言を作成させた行為を「遺言書の偽造」とし、相続欠格と判断した事例(広島高裁平成14年8月27日判決)
判例の基本情報 裁判所:広島高等裁判所 判決日:平成14年8月27日 事件番号:平成13年(ネ)第24号 事件名:土地所有権確認請求控訴事件 結論:控訴棄却・予備的請求棄却(原判決維持) 結論 遺言者が意思表示できない状態を利用して相続人が公正証書遺言...